建設業の年収について調べていると、「平均年収は意外と高い」という情報を目にする一方、「でも自分の給与はそこまで上がっていない…」と感じている方も多いのではないでしょうか。
全産業の平均と比べると建設業の年収は高めだと言われており、平均で500万円程度になります。
しかし実際には、年齢・職種・資格・企業規模によって差があり、「どう動けば自分の年収が上がるのか」が見えにくいところもあります。
この記事では、厚生労働省などのデータをもとに、建設業の年収の実態を年代・職種・企業規模ごとに解説します。
自分が今どのポジションにいるのか、そしてどう動けば年収を上げられるのか、具体的なイメージができるようになるでしょう。
<<cta-job-search-01>>
建設業界の平均年収はいくら?ボーナスや今後の傾向についても解説!

「建設業は稼げる」とよく言われることもありますが、実際のところどうなのでしょうか。
確かに激務なイメージもあって、「高い分だけきつい仕事」と思われがちですが、データで見るとその実態は少し違います。
ここでは、厚生労働省の調査をベースに、建設業の平均給与・ボーナス・今後の見通しをまとめて整理していきます。
【結論】給与はボーナス抜きで423万円!
まず、ボーナスを除いた月額ベースの数字からお伝えします。
厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、建設業の月額賃金は352,600円という結果が出ています。
これを12ヶ月で単純計算すると、年間給与は約423万円になります。
全産業の平均と比べると、建設業の月額賃金はやや高い水準にあり、特に技術職・施工管理職ではさらに高い傾向があります。
もちろん年齢や役職によって変動はありますが、ボーナスなしでも全産業の平均と比べて安定した水準にあると言えます。
ボーナスを合わせると500万円を超える?
ボーナスを加えると、年収はどのくらいになるのでしょうか。
令和7年に東京都の発表したデータによると、建設業の年末一時金の平均妥結額(ボーナス)は1,023,424円(約2.63か月分)で、前年比で約7.91%の増加となっています。
このときの平均賃金は388,809円でした。
これをもとに賞与込みの年収を試算してみます。
月額所定内賃金(厚労省)352,600円×12ヶ月で年間約423万円。
年末一時金(妥結額)が約102万円。 夏季賞与も同程度と仮定すると、さらに約102万円。
合計すると、概算年収は約627万円という水準になります。 「500万円を超える」というのは、むしろ控えめな表現で、実態はそれ以上になるケースも多いです。
もちろんこれは平均値であり、勤務先や職種によって差は大きいので、あくまで参考程度に留めておきましょう。
建設業の年収は今後は上がるの?
結論からいうと、建設業の年収は今後も上昇傾向が続くと見られています。
その背景にはいくつかの要因があります。
まず、働き手不足による賃上げ圧力の問題です。
2024年4月からの時間外労働上限規制への対応や、少子化による若手不足が深刻化しており、人材を確保するために企業側が賃金を引き上げざるを得ない状況になっています。
実際、東京都のデータでも前年比約8%という高い賃上げ率が示されており、その流れは全国規模で起きています。
次に、公共投資・民間案件の増加です。
インフラ老朽化への対応、大規模再開発、防災・国土強靭化への投資が継続しており、案件単価の上昇が現場の賃金へも波及しやすい状況になっています。
工事の手間賃の基準の見直しも進んでおり、以前より施工会社が利益を確保しやすくなっています。
将来に不安がある若手にとっても「伸び筋のある領域」を狙ってキャリアアップすることで、年収を上げていける可能性があります。
景気変動の影響を受けやすい業種であることは事実ですが、資格・スキルを積み上げていれば転職市場でも高く評価されるでしょう。
https://tsukuri-te.com/magazine/difference-construction-vs-architecture-japan
<<cta-job-search-03>>
【年代別】平均年収はいくら?仕事内容はどのように変わっていく?

「今の年齢でこの年収は相場と比べてどうなんだろう?」と気になる方も多いと思います。
年齢別の年収を表にまとめました。
年代 | 月額賃金(目安) | 年収(目安) |
20代 | 約23万円〜27万円 | 約350万円〜380万円 |
30代 | 約30万円〜34万円 | 約450万円〜520万円 |
40代 | 約36万円〜40万円 | 約550万円〜620万円 |
50代 | 約40万円〜43万円 | 約630万円〜680万円 |
建設業は年齢・経験・役職によって収入の幅が大きく、20代と50代では年収が2倍近く変わることもあります。
自分が今どのステップにいるのかを把握するためにも、年代別の仕事内容を確認しておきましょう。
20代
20代の月額賃金は約238,900円〜273,200円で、年収の目安は約350万円〜380万円程度です。
入社直後は現場補助や基礎的な技術の習得期間にあたるため、給与水準は全産業平均と大きな差はありません。
20代は「稼ぐ」よりも「学ぶ」フェーズと考えましょう。
現場での段取り・安全管理・職人との関わり方など、実務の基礎が身につく大切な時期です。
一方で、20代のうちに施工管理技士2級などの資格を取得すると、20代後半から給与が上がりやすくなります。
特に資格手当が設定されている企業では、月数万円の差になることも珍しくありません。
早めに動いた人とそうでない人とで、30代以降の収入差につながりやすいのがこの時期の特徴です。
30代
30代の月額賃金は約306,500円〜340,200円で、年収の目安は約450万円〜520万円程度です。
現場リーダーや主任クラスへのステップアップが進む時期であり、役職手当や賞与の増加によって、20代から一気に年収が上がりやすい年代です。
仕事の内容も変わってきます。
自分で手を動かすだけでなく、若手の指導・工程管理・安全管理・施主や協力会社との調整など、リーダーシップが求められるようになります。
こうした管理業務の経験が積み重なることで、転職市場での評価も高まっていきます。
また、1級施工管理技士や建築士の資格を取得した人は、同年代の中でも収入差が広がりやすい時期でもあります。
30代は「資格×経験」が掛け算になる年代であるため、20代同様この時期の過ごし方が40代以降の年収を大きく左右します。
<<cta-job-search-02>>
40代
40代の月額賃金は約357,800円〜399,400円で、年収の目安は約550万円〜620万円程度です。
現場所長・管理職といった責任あるポジションに就くケースが増え、役職手当が加わることで収入が一段上がります。
この年代になると、技術力だけでなく、マネジメント能力・対外折衝・コスト管理など、「周りを動かす力」が評価されます。
現場で培ってきた経験と人脈は、転職市場においても非常に高く評価されやすく、40代でのキャリアチェンジも十分に現実的な選択肢です。
大手ゼネコンや専門性の高い職種であれば、40代で700万円を超える年収を得ている方も少なくありません。
50代
50代の月額賃金は約407,500円〜437,300円で、年収の目安は約630万円〜680万円程度です。
豊富な現場経験と人脈を活かし、プロジェクト全体のマネジメントを担う中核人材として活躍する年代です。
50代では「その人でないとできない仕事」が増えていきます。
過去に携わった大規模案件の実績や、専門的な技術知識、協力会社との信頼関係などが、唯一無二の価値になるためです。
大手ゼネコンや専門性の高いポジションでは、700万円を超える年収も珍しくなく、さらに上を狙えるケースもあります。
また、50代で独立して一人親方や技術顧問として活動するパターンも増えており、その場合は収入がさらに変動しやすくなる点も押さえておくとよいでしょう。
<<cta-job-search-03>>
【職種別】平均年収はいくら?やっぱり大手だと給与が高い?

建設業といっても、職種によって年収はかなり変わります。
「施工管理は稼げる」「大工は年収が低め」といったイメージを持っている方も多いと思いますが、実際のデータはどうなっているのでしょうか。
厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに、職種別・企業規模別の賃金を確認していきます。
建築技術者
建築技術者の月額所定内賃金は全体平均で387,100円、年間賞与は約120万円です。
企業規模別に見ると、1,000人以上の大企業では月額413,900円・賞与約159万円と高水準になる一方、10〜99人規模の中小企業では月額376,700円・賞与約86万円と差があります。
大企業と中小企業では、賞与だけでも約73万円の差が生まれる計算になります。
建築技術者は設計・積算・施工監理など幅広い業務を担う職種であり、1級建築士や施工管理技士の資格を持つ人ほど高い水準での採用・処遇を受けやすい傾向があります。
土木技術者
土木技術者の月額所定内賃金は全体平均で368,600円、年間賞与は約110万円です。
大企業(1,000人以上)では月額408,000円・賞与約147万円と、建築技術者に並ぶ水準になります。
中小企業(10〜99人規模)では月額353,800円・賞与約97万円と、企業規模による差が顕著です。
インフラ整備・防災対策など公共性の高い案件に携わることが多く、国からの発注が多い大手では安定した賞与水準が維持されやすいという背景があります。
測量技術者
測量技術者の月額所定内賃金は全体平均で312,100円、年間賞与は約104万円です。
興味深いのは、100〜999人規模の中堅企業で月額358,400円・賞与約155万円と、大企業(月額366,800円・賞与約120万円)を上回るケースがある点です。
測量技術者は測量士・測量士補などの国家資格が必要で、ドローン測量など最新技術への対応力がある人材ほど、より高い評価を得やすい職種です。
最近は建設業界でもデジタル化が進んでいて、建物を立体的なデータで作るBIMやCIMという技術が広がっています。
こうした最新の3Dデータを扱える測量技術者は、色々な会社からとても求められています。
大工
大工の月額所定内賃金は全体平均で301,200円、年間賞与は約52万円です。
他の職種と比べると賞与が低めで、企業規模による差も見られます。
ただし、大工は独立して一人親方として働くケースも多く、その場合は日当・請負単価での収入になるため、統計データには反映されにくい部分があります。
実際には腕のいい大工が独立して高収入を得ているケースも多く、「大工は稼げない」とは一概に言えません。
伝統的な木造技術や造作大工としての専門性を高めると、リノベーション市場でも需要が高まっています。
<<cta-job-search-02>>
電気工事従事者
電気工事従事者の月額所定内賃金は全体平均で318,100円、年間賞与は約106万円です。
大企業(1,000人以上)では月額320,400円・賞与約128万円、中堅企業(100〜999人)では月額300,900円・賞与約113万円となっています。
第一種・第二種電気工事士、電気主任技術者などの資格が収入に直結しやすく、サブコンや大手では賞与を含めて年収600万円以上も目指せるポジションがあります。
再生可能エネルギー関連の設備工事など、需要が伸びている分野への対応力があると、さらに高い評価につながるでしょう。
掘削従事者・採掘従事者
掘削従事者・採掘従事者の月額所定内賃金は全体平均で284,800円、年間賞与は約73万円です。
大企業(1,000人以上)では月額350,800円・賞与約141万円と、全体平均より大きく上振れしています。
これは大規模土木工事・トンネル工事・海洋工事などを手がける大手企業に従事することで、待遇が大きく変わることを示しています。
地盤調査や山岳工事など特殊な現場に対応できる技術・経験があると、希少価値が高まりやすい職種です。
鉄筋工
鉄筋工の月額所定内賃金は全体平均で350,300円、年間賞与は約64万円です。
大企業(1,000人以上)では月額310,400円・賞与約112万円となっており、月額は中小(10〜99人規模:月額356,200円)のほうが高い場合もあります。
鉄筋工は体力的に高い職種である一方、需要が安定しており、経験を積んだ職人は希少価値が高くなります。
鉄筋施工技能士などの資格を取得することで、単価交渉や転職時の評価アップにつながります。
参考:賃金構造基本統計調査 / 令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種
建設業で年収アップを目指すには?必要なスキルや資格を解説!

年収データを見て、「自分はまだまだ相場以下かもしれない」「もう少し上を狙えるはず」と感じた方もいるのではないでしょうか。
建設業における年収アップは、運や年功序列だけで決まるものではありません。
資格・スキル・キャリア戦略の掛け合わせで、具体的に上げていくことができます。
ここでは、実際に年収アップにつながりやすいポイントを整理していきます。
建設業の昇進を左右する資格とは
建設業で年収に最も直結しやすいのが、施工管理技士(1級・2級)です。
取得難易度が高い分、資格手当や昇進・昇給に反映されやすく、建設業界で働く上で最も費用対効果の高い資格のひとつといえます。
特に1級施工管理技士は、現場の監理技術者として配置できる国家資格であり、企業にとって不可欠な存在となるため、処遇面での優遇を受けやすくなります。
一級建築士は、設計・監理業務の独占資格です。
今回のデータでも建築技術者の平均賞与が年間100万円を超える水準となっており、資格の有無が収入格差を生む代表的な例といえます。
設計職として長くキャリアを積む方にとっては、取得を目指す価値が高い資格です。
技術士(建設部門)は、国家資格の中でも最難関クラスに位置づけられています。
取得者はコンサルタントや大手ゼネコンの管理職として高待遇を得やすく、独立開業への道も開けるでしょう。
取得に時間はかかりますが、長期的に見て年収の天井を大きく引き上げる効果があります。
https://tsukuri-te.com/magazine/construction-management-types
年収アップのために必要なスキルとは
資格と並んで年収アップに効く要素が、実務スキルです。
中でも注目されているのが、BIM・CIMの操作スキルです。
BIM(ビム)やCIM(シム)というのは、ひと言でいうと「パソコンの中で建物を立体的に作って、色々な情報を詰め込める最新技術」のことです。
国土交通省が建設DXの中核として推進しており、習得者はまだ少ないため希少価値が高く、企業からの評価・待遇面での優遇につながりやすい状況があります。
安全管理・品質管理のマネジメント能力も、昇進に不可欠なスキルです。
現場監督・所長クラスへのステップアップには、技術力だけでなく「プロジェクト全体を安全・品質両面でコントロールする力」が求められます。
責任範囲が広がるほど役職手当が加算されていくため、この能力の磨き方が年収の伸びに直結します。
英語やグローバル対応力は、海外案件を多く手がける大手ゼネコンや外資系建設会社への転職時に強い武器になります。
国内の平均を大きく上回る年収水準を狙える可能性があり、英語力を持つ技術者はまだ少ないため差別化しやすいスキルと言えるでしょう。
<<cta-job-search-02>>
転職で年収を上げるキャリアアップ戦略とは
今回のデータが示すように、企業規模による年収差は100万円以上に上ります。
中小企業から大手・準大手ゼネコンへの転職は、最も効果的な年収アップ手段のひとつです。
特に技術者不足が続く現状では、経験のある人材への需要が高く、転職市場での条件交渉がしやすい環境になっています。
30〜40代での転職は即戦力として評価されやすく、資格・現場経験・マネジメント実績を武器に交渉することで、前職比100万円以上のアップ事例も珍しくありません。
「転職リスクが怖い」と感じる方も多いと思いますが、建設業は経験と資格が評価される業界なので、スキルをしっかり伝えることができれば、十分勝負できます。
「同じ職種でより規模の大きな会社へ」という動き方が、リスクを抑えながら年収を上げる現実的なルートです。
年収だけじゃない!職場の雰囲気ややりがいも重視して会社を選ぼう!

ここまで年収のデータを中心にお伝えしてきましたが、会社選びで後悔しないためには、年収以外の要素もしっかり見ておくことが大切です。
特に転職経験が少ない方や、転職を考えている方は、「年収が高ければいい」という基準だけで動くと、入社後にギャップを感じやすくなります。
たとえば、職場の雰囲気や人間関係は、毎日の仕事のしやすさに直結します。
いくら給与水準が高くても、体育会系の社風が合わなかったり、上司との相性が悪かったりすると、長続きしません。
特に建設業は、現場でのチームワークが仕事に影響しやすい業界なので、「どんな人たちと働くか」は大切な判断軸です。
また、教育制度やキャリアパスが整っているかどうかも、長く働くうえで欠かせない視点です。
資格取得支援があるか、資格手当があるか、若手が成長できる機会があるかといった情報は、求人票だけでは見えてきません。
実際に社員の声を聞いたり、現場見学をしたりして確認することが大切です。
ワーク・ライフ・バランスについても、近年の建設業は変わりつつあります。
残業削減・休日確保・週休二日制の普及が進んでいる企業も増えています。
「激務が当たり前」という時代から少しずつ変わってきているので、求人の中で働き方改革に積極的に取り組んでいる会社を選ぶことが、働きやすさにつながります。
ツクリテでは、建設業などものづくり領域に特化した求人・採用プラットフォームとして、給与だけでなく現場の雰囲気・技術レベル・社員の声をリアルに発信しています。
「年収も大事だけど、一緒に働く人や仕事のやりがいも大切にしたい」という方にこそ、ぜひ一度見てみてほしいサービスです。
<<cta-job-search-01>>
まとめ・ご相談|建設業の年収、今より上げる最短ルートは?
建設業界の年収事情やキャリアアップの方法について、具体的なイメージは掴めましたでしょうか。
年代や職種、さらには会社の規模によってお給料の傾向が大きく変わることがデータからもわかったと思います。
今の状況から少しでも待遇を良くしたいと考えるなら、まずはご自身の市場価値を正しく知ることが第一歩になります。
資格の取得に向けて動き出すのも良し、より良い環境を求めて企業研究を始めるのも良しです。
「今の給与が相場と比べてどのくらいなのか確認したい」「資格取得やキャリアアップをどう進めればいいかわからない」という方は、ぜひツクリテをチェックしてみてください。
「長く働ける会社を、ちゃんと選びたい」という方の転職を、ツクリテは全力でサポートします。
<<cta-job-search-03>>





